今年の東海地方は、大型台風の直撃こそなかったものの、強風を伴う豪雨は例年通り多発しました。
その影響で、弊社への横風による「壁からの雨漏り」のご相談は、例年以上に増加しています。
特に顕著だったのが、空港周辺の住宅です。
雨漏りが多発している地域
・静岡県浜松市:航空自衛隊浜松基地の東側エリア
・愛知県小牧市:名古屋空港の北部エリア
これらの地域では、航空機の騒音対策として、過去に公的な補助を受けて「防音工事」を実施された住宅が多く見られます。
防音工事では、壁内部に減音材(遮音材)を設置する工程がありますが、その際に何らかの理由で防水シートの施工不備が生じていたと思われるケースが多数確認されました。
防水シートの不具合がもたらすリスク
防水シートは、建物の基礎部分から屋根の直下まで、壁面全体を覆うように設置されます。
そのため、どこか一部に施工不良があると、以下のようなあらゆる接合部から雨が侵入する可能性があります:
窓サッシ周り
外壁の目地
その他の継ぎ目全般
修理の際は、原因箇所を特定するために広範囲にわたる検査が必要となり、時間と手間を要します。
気づかないまま進行する「見えない雨漏り」にも注意
雨漏りが確認され、早期に補修ができればまだ良いのですが、実際には目に見えない箇所から壁内に水が浸入している可能性も否定できません。
そのまま放置されると、壁の内部で断熱材が湿気を帯びたり、構造材が腐食したりといった二次被害につながる恐れもあります。
防音工事済み・予定のお宅へ
防音工事は過去の施工であるため、今すぐ全てを見直すことは難しいのが実情です。
しかし、過去に防音工事を受けた住宅、または今後工事を予定している住宅にお住まいの方は、以下の点を意識されることをおすすめします:
「壁からの雨漏り」リスクを認識しておく
サッシ周りやクロスのシミ、カビ臭など、雨漏りの兆候に注意する
少しでも気になる点があれば、早めに専門業者にご相談ください

